呼吸

腹圧を高める③

ドローインでも腹圧高まるんじゃないか。と思われるかもしれませんが、ドローインで腹圧の上昇はないようです。参照:腹腔内圧についての誤解
 
ドローインを意識しているクライマーのおなかは、アウターのみの反応しか感じません。しかも伸張ではなく、収縮しかできなくなっていることが多いです。
 
腹圧の上昇がなければ、前回紹介した脊柱の安定性は保てません。
 
腹筋を固めて固めて。でも腹圧は高まらない。
それって、中が真空になったときに空き缶がくしゃっと大気圧につぶされるイメージなんですよね。
 
だからレッスンで、ドローインと腹圧での体幹の安定性、発揮できる力の違いを理解するワークを入れてます。
これ。かなり違います。ドローインだとほんとに「くしゃっ」となります。参加者も腹圧を受け入れてくれるきっかけになってるかな。
 
hukuatsu4.png
人間が内骨格なのは、支持機能と運動機能を高めるため。昆虫やカニなどは外骨格。保護機能が高いかわりにしなやかな動きはできない。(イラストはカブトムシ…)
 
動きがぎこちなくなる理由は、おなかを固める&全身の筋肉を肥大させるから。
外骨格に近づいてしまってるからではないのかな。(随意運動と不随意運動の違いも出てくるのですが…)
 
 
なんでドローインが一般化してるのか考えてみた。
筋肉は縮んだときに力を発揮する。というイメージからくるものなんでしょうか。
筋肉は長さが変わらなくても、伸びた時でも力を発揮しています。(伸張性収縮や等尺性収縮)
 
筋肉は伸びても縮んでも、力を出すこと全てが筋収縮と呼ばれる←なんとっ!
 
風船に空気入れすぎたら破裂するのは、中からの圧力と風船のゴムの張力の均衡が崩れたから。
くしゃみで腹圧が高まった時、腹横筋は伸びて張力が働く。だからシャツのボタンは飛ぶけど、おなかは破裂せず内臓も飛び出ない。
参照:切れたベルト骨格筋収縮の張力 このサイトは分かりやすい!
 
 
私の経験では、腹圧を高めると4Gでも耐えられる。
飛行機で宙返りする訓練があったんですが、急上昇するときに通常の4倍の重力(加速度)がかかってきます。
腕を持ち上げるのも精いっぱいだし、顔の筋肉は垂れ下がる。
このとき腹圧を高める(いきむ)で、グレイアウト(脳の酸素不足による視界制限)を防ぐと教えられてたんですが、きっと背骨の保護も出来てたはず。
 
hukuatsu3.png
腹圧すごい!
 
あー。でもやっぱり分かりにくいな。。。まぁ、いいや。
腹圧については以上。
 

2014-05-10 | ブログ, 呼吸

 

腹圧を高める ②

腹腔内圧と脊柱(背骨)の安定性には関係性があると言われています。
 

ホッピングジャンプ動作における腰部の弾性と床反力の関係という実験をみてみます。
※脊椎の動きを調べるために、股関節の働き(緩衝)が入らないホッピングジャンプで測定したらしい
 

hukuatsu2.png
ジャンプ。そして着地。
 

落下速度(運動エネルギー?)が上から、地面からの反力(衝撃)が下から、背骨にかかっています。
この上下からの力で、腰の部分は前に大きく曲がろうとします。腰砕け状態。ぐらついて、もうジャンプできませんね。

それを腹圧が上昇することで、背骨の湾曲を押さえている。という内容です。
 

着地の衝撃にも、脊柱が崩れることなく体幹が安定。カラダ自体が風船のような弾力をもってホッピングジャンプが楽しめるんですね。
 

このレポートの考察には
“腹横筋のフィードフォワード活動による腹腔内圧の上昇にが、脊柱ストレスを自動的に軽減させる”とあります
フィードフォワードとは
 

 

腹圧が高まるのは、無意識の働き。
カラダを壊さないための自然な生体反応。うまいこと出来てますね。
ちなみに腹圧が高まるのは、
くしゃみするとき、赤ちゃんが泣いてるとき、うんちするとき、重い荷物を持ち上げるとき。などなど。
 

もし腹圧が高まらず、筋肉のみで耐えようとした場合が想像できますか?
 

筋肉や腰椎椎間板(赤いとこ)で衝撃を緩衝して耐えるんです。
どんなに鍛えた筋肉でも、耐久性には限りがあります。腹圧で衝撃を分散するより、寿命が短くなるでしょう。
腰痛や腰椎椎間板ヘルニアになる可能性を高めているのではないでしょうか。
 

参照:持ち上げ動作中の胸腔内圧
 

腹圧を高める③へ まだ続きます
 

2014-05-09 | ブログ, 呼吸

 

腹圧を高める ①

腹圧について。
呼吸のことを調べれば調べるほど、どんどん分からなくなります。
 
声楽の世界でも“いまだ見解の一致は見られない。”というくらい、たくさんの呼吸法がある。腹式呼吸(wikipedia)
 
いろいろ調べたけど、結局なにが正しいとかじゃなくて「効果があればOK」ってことやと思います。
私はドローインの弊害を感じ、ドローインやめました。①
そして腹圧を高める呼吸に変えたのは、こういう根拠をもってこう考えるから。そしてこのような効果を実感できた。
てのを、つらつらと書いていきます。
 
ドローインを批判しているわけでもないので、効果を感じている方はぜひ続けてください。
しかし、腹圧の説明。まとめようと努力してますが難しいかもしれません。ニュアンスだけでも伝われば幸いです。
 
::::
腹圧を高めるとは。
簡単に言うと、息を吐くときにおなかを膨らませます。ほんと、それだけ。
※慣れてくると息を吸うときも腹圧がかかります。
 
逆腹式呼吸、丹田呼吸法、密息(骨盤が倒れているという条件が入るのでちょっと違う気もする)と呼ぶのかなぁ。このへんは曖昧。。。
 
hukuatsu.jpg
おなかの中に大きな風船を膨らませるイメージです。
 
腹圧とは腹腔内圧。
人間のカラダは、全方向から大気圧に押されてる。おなかの部分(腹腔)は肋骨や骨盤みたいに骨格で覆われているわけじゃないので、中から圧を高めて大気圧につぶされない筒(体幹)を作る。という感じ。
※体組織(細胞)自体は、水分などで満たされているので大気圧にはつぶされない
 
hukuatsu1.png
このおなかの部分の風船を構成する主な筋肉は
・上部が横隔膜
・周囲が腹横筋(腹部のインナーマッスル)
・下部を骨盤底筋(おまたの筋肉)
 
すべての筋肉が働かなければ、風船に穴が空くから腹圧は高まりません。
 
続きは腹圧について②腹圧と脊柱の安定性
 

2014-05-08 | ブログ, 呼吸